艇登録って、どーなってるんですか?

Talk on Breeze : Vol.3 インタビュー

JSAF植松副会長に聞く
聞き手:高槻和宏
2012/04/06


– 『on Breeze』を開設して3ヶ月めに入りました。おかげさまでヒット率は上がってます。

いいじゃないですか。どんどんやってください。
ログのページ見ていると、加盟団体の皆様の活動ぶりがよくわかります。

– JSAF側からも、もっと情報発信してもらいたいんですよね。

すいません。個人的に身内でちょっとありまして、返事が遅れてました。
やっと落ち着いたので、これからはガンガンお答えしていきますよ。
まずは、艇登録の問題ね。
あれ、特別加盟団体からも申請できるようになってます。外洋加盟団体の了承も得ています。

– それは良かった。というか、そういうの、正式にアナウンスしたほうがいいと思うんですけど。

加盟団体側には連絡がいってるはずなんですけど。
そういうところ、なかなか伝わらないのをどうにかしないとね。どうにかします。
まあ、このwebサイト造ったのも、そういうのをどうにかしないとって意味もあるんですけど。

– ええ、まずはJSAF側から情報出してもらわないと。

艇登録等の申請も、今後はJSAFで直接受け付けられるようにするべきだと思ってます。事務手続きとしてはそれほど煩雑なわけでもないはずなんで。会員登録も含めて、全部JSAFでやっちゃった方が早いと思うんですね。

– そうそう、会員証を毎年毎年発行発送するだけで、ものすごい手間でしょ。
ようするに、レースにエントリーする際に、会費を支払っているか否か確認できるようにってことですよね。

データーベースにしちゃえば、毎年毎年新しい会員証を発行しなくても済むと思うんだけど、個人情報保護法に触れるという話が出て反対されてるんですよ。
昔は、新規の加盟艇が出れば、セール番号、艇名、オーナー名なんかが『オフショア』誌に出てたと思うんだけど。僕が入っているゴルフクラブなんか、かなりの名門なんだけど、会員名簿ありますからね。
いずれにしても、セールナンバーの管理なんてのは、まずJSAFでやらなければならない重要なことなので、議論はしてるんです。でも、結論出すのはたいへんということで。
そもそも、JSAFの規約では、「JSAFの会員」っていうのは出てこないんですよね。

– そう、JSAFの約款『寄付行為』によれば、評議員と理事、監事によって構成されるとなっており、「JSAFの会員」っていうのは出てこない。(注1)

NORCと違って、JSAFは財団法人なので。人の集まりではなく、お金を管理する団体なんですよね。
国の方で公益法人制度の見直しがあって、JSAFの方にも若干ですが変更があって、それも告示しなくちゃならないんだけど、実をいうと、今ちょっとそれどころじゃないんですよ。

– 助成金の不正受給問題ですね。ニュースで見ました。
あれ、JOC(日本オリンピック委員会)が悪いんじゃないんですか? JOCではもう何人も処分されてますよね。

うん。確かにJOCも悪いんだけど、セーリング連盟としてもかなり問題なんですよ。
これについては、JSAFとしての中間報告も出て、次の『J-Sailing』で正式に報じられますので、そちらをご覧下さい。

– 了解です。

ただ、これ、オリンピック特別委員会の問題なんで、僕は副会長なんだけど、特に外洋系ってこともあって、ほとんど口を挟めない世界なんですよね。いいわけになっちゃうけど。
ま、この問題、また次の機会に話しましょう。
いずれにしても、このwebサイトはこういう情報を公開していくために造ったんだから、これからはドンドン情報発信していきますよ。

– 元気出たみたいで良かった。どうもありがとうございました。
それでは、今日はこのくらいで。これからは毎週いきますか。

毎週? 毎週はちょっと。


後記:
こういうインタビュー記事を頻繁に出そうと思っていたのですが、「on Breeze」を公開した直後に植松副会長のお身内でご不幸がありまして、すっかり間が空いてしまいました。
この記事自体も4月の初めに書いたのですが、この後植松副会長ご自身が入院してしまい、校正できずにおりまして……。

今はすっかり元気になられたようで、今後はどんどん情報を出していただこうと思っています。
高槻

注1:『寄付行為』の原本は、こちらからごらんください。
http://www.jsaf.or.jp/koukai/donation.pdf